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神奈川県・横浜市と考える博学連携の多様な手法と試行

活動の目的と内容

 神奈川県立歴史博物館とは、博物館本館が重要文化財・旧横浜正金銀行本店本館であることが縁で、10年ほど前から建築見学でお世話になっており、そのことが縁で2019年度に民間助成金を得て、本館の平面図作成と関東大震災以後の改修履歴調査、歴史的銀行建築の類例調査をおこなった。この際の図面作成は大学院の建築理論スタジオとしても実施し、その後も本館建築の特徴部実測調査や、文化財建造物の博物館利用の在り方に関して、スタジオ課題で取り組み、博学連携を模索してきた。2024年度は本館建築120年にあたり、県立歴史博物館と都市イノベーション研究院が連携して、本館の特徴を一般市民に公開する展示を計画している。
 一方、横浜市歴史博物館からも連携の打診をいただいており、2024年度は都筑区区政30周年の記念として、重要文化財関家住宅の公開活動への連携を行う予定である。この事業は関家の現地公開のための資料作成や解説ガイド協力の他、博物館本館にて本学の地域連携活動成果を展示する機会がありそうで、羽沢横浜国駅周辺の大型都市模型およびその周辺における地域連携活動を紹介する場も設ける予定である。これを契機として、市立歴史博物館との博学連携を確立し、あわせて横浜市が多数運営管理している古民家保存活用施設に関しても連携してその維持継承に貢献する道筋を確立する。中でも瀬谷区長屋門公園歴史ゾーンとの連携が期待されているので、2024年度から具体的な連携手法の検討に着手したい。
 さらに、羽沢横浜国大駅近在の釜台町に所在する茅葺き古民家「鈴木花三郎の家」の今後の継承策について所有者から相談を受けており、20年来協力してきた活動の総括として、古民家を地域に開く手法研究を「茅葺き⺠家「花三郎の家」継承プロジェクト in 釜台」として2024年度の「地域交流科目」の中に設け、展開することに着手した。

地域課題解決・地域連携推進にどのように貢献するか

上記の活動を展開する中で、

  1. 県立歴史博物館との博学連携は、博物館本館の文化財建造物(旧横浜正金銀行本店本館)としての魅力発信と今後の維持管理に対する貢献を通して、横浜市の関内・馬車道エリアの文化・観光に寄与する。あわせて、その活動を都市イノベーション研究院のアーバニストスクールプログラムとも連携して展開することにより、関内地域における横浜国立大学のオープンイノベーション教育研究の確立に寄与する。
  2. 横浜市歴史博物館との連携は、都筑区の文化・教育活動に貢献するだけでなく、保土ケ谷区釜台や瀬谷区阿久和の古民家活用へ関連させることにより、羽沢横浜国大駅周辺のオープンイノベーション教育研究の確立に寄与する。

メンバー

【活動代表者】
 大野 敏   (都市イノベーション研究院)
【学内分担者】
 守田 正志  (都市イノベーション研究院)
 菅野 裕子  (都市イノベーション研究院)
【学外協力者】
 丹治 雄一  (神奈川県立歴史博物館 学芸部長)
 阿諏訪 青美 (横浜市歴史博物館 主任学芸員)
 清水 志保  (横浜市長屋門公園 事務局長)
 寺崎 美智子 (釜台町 鈴木花三郎家所有者)

(担当:地域連携推進機構)

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