転ばないまちづくりのための技術融合型リビングラボ 「こらぼ」
活動の目的と内容
ロコモティブシンドロームやフレイルなどの高齢者の身体的機能低下と転倒事故が問題となっている。このラボでは、高齢者の転倒防止技術の社会実装を目指して、リビングラボにおける様々な対話的試行を通して、大学および地域の多様なステークホルダーによる相互理解を図りながら技術開発の方向性や社会への導入の方法を模索する。これによって、多様性が求められる現代社会において、技術分野・社会分野における転倒防止技術が融合された未来志向の「転ばないまちづくり」を目指す。具体的に扱う技術は、ウェアラブル機器などを用いたヒト機能評価技術(転倒・骨折リスク測定法など)や、ヒト機能拡張・支援技術(歩行支援装置,環境制御装置など)、転倒防止に結びつく住環境改善技術という高齢者の転倒予防・防止に関わる三つの技術となる。なお,本活動はユニコムプラザさがみはらの2022年度より「まちづくりモデル事業」として採択されており、2023年度も「連携ステップアップコース」としての採択と活動が決定している。
地域課題解決・地域連携推進にどのように貢献するか
上記の転倒防止技術の社会実装のあり方を検討するため本学または近隣地域のリビングラボを活用するが、このリビングラボにおける近隣住民を含む多様なステークホルダーと本ユニットメンバーとの対話が重なっていくことで、超高齢社会に対する備えや住民の自覚が促されることが期待できる。これによって、丘陵地帯が多く、坂道や階段が点在し転送リスクの高い横浜の住宅地における超高齢社会における街づくりに貢献できる。
さらに,令和4年度までに構築した連携基盤(鎌倉市今泉台や相模原市、湘南鎌倉総合病院など)をもとに、第4期中期目標・中期計画の重点地域(湘南地域)での活動を中心とし、リビングラボの開催と地域住民への最先端技術の情報発信を推進するとともに、今後の新キャンパスの構想も見据えながら転ばないまちづくりへの地域住民の意識改革と課題の抽出を行う。
メンバー
活動代表者:島 圭介 (環境情報研究院)
学内分担者:大沼 雅也 (国際社会科学研究院)
下野 誠通 (工学研究院/総合学術高等研究院)
福田 淳二 (工学研究院)
泉 真由子 (教育学研究科)
藤岡 泰寛 (都市イノベーション研究院)
田中 稲子 (都市イノベーション研究院)
坂田 茉実 (総合学術高等研究院)
小林 知恵 (総合学術高等研究院)
学外協力者:齊藤 孝祐 (上智大学 准教授)
米村 幸太郎 (立教大学 教授)
島谷 康司 (県立広島大学 教授)
長谷川 由理 (株式会社 風の谷プロジェクト)
楠原 悠実子 (ユニコムプラザさがみはら)
学外連携先
神奈川県立産業技術総合研究所
神奈川県ヘルスケアニューフロンティア
(担当:地域連携推進機構)
地域連携推進機構
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